カオスの許容量

東京vs広島を見ました。

前監督のアルベルのエッセンスは、ほぼほぼ消えており、それがいいのか悪いのかは置いておいて、なんだか寂しい気持ちになりました。

東京の選手はプレー選択はボールを前に進めることに強い意識があるように見えました。

ただ、そこに全体の繋がりはあまり感じず、進めることができるなら前に進めようという感じがしました。

ディフェンダーに完全に監視されているFWに対して縦パスを刺し込む。

確かにディエゴ・オリベイラであればキープできないことはないけど、かなり個人の頑張りに依存しているようには見えました。

サイドで受けたアダイウトンの前方には確かに広大なスペースはありました。

しかし、同時に相手は複数人対応できる状況でした。

アダイウトンであれば突破できる可能性もありましたが、加速してしまうと他の選手が間に合わない状況でした。

突破していれば、個人でゴールを奪っていたという可能性はありますが、これも繋がっていないプレーに見えました。

こういうプレーをアルベルはあまり評価していなかったなと思いました。

テンポを上げることで、どんどん展開がオープンになり、カオスな要素も増しているように見えました。

オープンになることも、カオスの濃度が高まることも許容範囲内であればいいのですが、この試合の印象としては、許容範囲を超えており、自分たちでもコントロールができない状況になっていたように思います。

それによって、自分たちが恩恵を受けることもありますが、安定して結果を残すという点においては、かなり不安な戦い方をしているなとは思いました。

別にアルベルがよかったとは言いませんが、今日見たことと真逆のようなことをやろうとしていたチームがこうも早く以前?の姿に戻ってしまうのは、築くの難しいけど、壊すのは簡単なんだなという感じる試合でした。

<おわり>