GK大国ドイツから見えた日本人GK育成の可能性

20190208-00010002-sportiva-000-1-view.jpg 日本人コーチは驚いた。「ドイツ流GK育成」の指導法は斬新だ GKはゴールのすべては守れない。ドイツ式技術理論と日本人の可能性 前後編に分かれているが、どちらもいい記事なのでおすすめです。 そんな中でも個人的に大事だと思ったことが後編に書かれていた。
ドイツにおけるGK理論で、特徴的で日本にないものは「ゴールのすべては守れない」という前提が、理論と技術指導にあることだ。その前提、ある意味での割り切りを設定することで「ここは仕方ない」という「捨てゾーン」と「ここは絶対に守らなければいけない」という「責任ゾーン」が明確になる。
ドイツと日本のGKの違いについて「ドイツでは、捨てゾーンを作る事で自分のエリアに対して強さを発揮しています。一方の日本ではゴールのすべてを守ろうとして、結果どこもしっかり守れていない可能性があるのではないか」と言及する。
日本人は確かに良い意味での”諦める”ことが下手なように思う。 なんでもできる完璧超人を目指す傾向にある(指導者がそう傾向に促す)。 しかし、それは極めて困難な話だ。 それができるのはノイアーのようにプロの中でも身体能力に恵まれていることが絶対条件になってくると思う。 さらに努力もできて、センスもあってと、こういう選手は育てるのではなく、生まれてくるタイプのものだと思う(記事中にノイアーは育成のロールモデルにならないというのはそういうのもあってだと思う)。 そんなノイアーでも、失点してしまうのがサッカーだ。 できないこと、逃げれることを知る GKでいえば「捨てゾーン」がそうだし、他のポジションでもこのシチュエーションは守ることはほぼ無理ということがあったりする。 このシチュエーションはどうしよもないとわかっているだけで、失点した後のメンタルへの影響力が全然違ってくると思う。 「失点したけど、今のはしょうがない。さっさと次に切り替えて集中しないと。」という思考になれるはずだ。 別に反省しなくていいというわけではない。 しかし、それは試合中にやることではない。 試合はすぐに再開するのだ。 しつこいようだが、諦めていいと言っているわけではない。 どんなシチュエーションであろうと諦めずに対応した上で「まぁ、しょうがない。」という心の余裕をもてるかが大事なのだ。 それでは。