「自立した選手と自律したチームを作る」岡田メソッドを通して伝えたいこと

「自立した選手と自律したチームを作る」岡田メソッドを通して伝えたいこと

抜粋元:https://sports.yahoo.co.jp/column/detail/202003250002-spnavi

アウェーのW杯でベスト16に入ったのは、私が監督をした南アフリカ大会(2010年)と、西野朗さんが監督をされたロシア大会(2018年)です。この両チームが、ジーコザッケローニが監督だった時代と比べて、とりわけ強かったわけではありません。

 両チームとも大会前にさんざん叩かれ、最後に選手たちが「このやろう!」と開き直って主体的にプレーを始めたのが、よい結果につながったのです。私はこれを「ブラックパワー」と呼んでいます。ブラックパワーには潜在的な力を発揮させる強烈なエネルギーがありますが、残念ながら長続きはしません。

 近年問題となっているスポーツ界のパワハラも、日頃からコーチに言われたことを無自覚にやるだけで、主体的にプレーをしていないから、皮肉にもパワハラを受けたほうが成績が伸びる、という一面があるのかもしれません。

 必要なのは、ブラックパワーで力を発揮する選手ではなく、つねに主体的にプレーする、自立した選手です。そして、自立した選手たちが力を発揮できる環境のチームを作らなければならないと私は考えています。

<抜粋おわり>