横浜F・マリノスでの3年間を告白。モンバエルツ前監督は何を目指した?
抜粋元:https://number.bunshun.jp/articles/-/829790
――プレーモデルの基準を具体的に説明してください。「まずもの凄くコレクティブだ。
ジョゼ・モウリーニョのスタイルとは逆で、ポゼッションがベースにあり、ポゼッションによって相手を混乱させる。だから守備もそのために組織しなければならないのであって逆ではない。それがまず第一。
第二には、ポジションのプレーであることだ。
日本で難しいのは、選手が自分のポジションを遵守しないからだ。ボールが選手のもとに来るのであって、選手がボールを求めて動くのではない。そのやり方を日本で貫徹させるのはとても難しい。選手がポジションを保つことができず、必要なスペースをちゃんと埋められないのだから」
――プロフォンダーとスピードのあるプレーは実現ができたのでは。「十分ではなかった。例えばキッチリと組織されたディフェンスに相対したときには問題があった。状況を打開できる個のタレントを欠いていたからだ。時間とスペースが限られたときには、大きな才能のある選手が必要だ。純にはその可能性がある。だが彼ひとりでは足りない。もうひとりが必要だ。ダビドはもっと能力を伸ばす必要があった。
さっきも言ったが純と扇原、そしてポリバレントで大きな才能を持った3人目が有機的に機能することができれば、そこにマリノスの未来がある」
――例えば川崎のプレースタイルは、望ましいものでありますか?
「川崎のベースとなっているのは、ボールを回す際の流動性の高さだろう。もちろん優れたスタイルで、日本ではとてもうまく機能しているが、他の国では少し厳しいように思える。
ピッチの横幅をうまく活用できる選手がいないしウィングプレイヤーもいないからだ」
<抜粋おわり>