酒井高徳 日本と海外のサッカーの違いについて語る

サッカー選手は18歳のときに何をしていたのか。【酒井高徳編】

※・動画内で字幕になっていなく、文脈に影響を与えないと思ったところは省いている箇所があります。

 ・書き起こしはコンテンツがあるからできることなので、動画を見た後に書き起こしは読んでください(書き起こし部分だけでもいいので)。

(書き起こし部分:6:28~10:39)

高徳が感じた日本(Jリーグ)とドイツ(ブンデス)の違い

那須)日本のサッカーとドイツのサッカーって色々良いところとさ、違いはあると思うのよ。高徳からして、それはメンタリティ的なのか、技術的なものなのか。足りないとかじゃないけど、何を成長していかないと…って感じるかな?

(高徳)もちろん思うことはいっぱいあります。違うことだったり、良いこと、悪いこと。それは、Jリーグにも言えることで。僕は自分が出来ているからとか出来ないからとか、そういう事を言っているんじゃなくて、自分が感じたことをJリーグと比較してみるとっていう話で。これは本当にメディアにも言ってるんですけど、Jリーグを批判しているわけでは全くなくて、Jリーグには海外にない良い所がいっぱいあるし、だから海外に行く選手がいっぱい増えてきて…ヨーロッパの大きいクラブでプレーできる選手がここから(Jリーグ)から排出している事実があるので、決して僕はJリーグのレベルが低いとは思わない。

 海外と比べてみるとプレッシャーの強さとか、スペースの空き方とか、戦術自体がJリーグに特化した戦術になっている、っていう印象が強いっす。だからといって、僕らがポンッて入った時に技術とか所々では見せれるかもしれないですけど、全体的に日本のリーグに合っているプレイヤーかどうなのかっていうのは、それはまた違う話で。Jリーグは世界に比べて、発展している側の立場として考えると、ヨーロッパで主流になっている戦術だったり戦い方、技術の面だったり、あるいはサッカーのタイプっていうのに近付いていくべきだと思う。それが必然的に日本のJリーガーが世界にどんどん羽ばたいていける、海外としっかり渡り合える基礎が出来ていく基準になると思ってるんですよね。

 だから、それを今回帰ってきた時にメディアで、これこれこう海外と違いますっていう。それを言うとどうしても、ドイツに行ってたことが偉いとか、ドイツでやってたことが全部正しいみたいに思われることが実際にある。それは全然違くて、JリーグにはJリーグの良さがあって、ドイツと日本はどうですか?って言われるから、それが違いますって言ってるだけで。Jリーグが真似しなければならないっていう訳ではもちろんない。

 だけど、やっぱり基準として海外でやってたことが世界で通じることであれば、ドイツでやっていたことはこうですよ?っていうのを僕は伝えているだけで。テクニックとか、アイディアとか、規律とか、走力とかそういうところでみたら、Jリーグもヨーロッパに引けを取らない。僕の発信でJリーグが変わる、あるいはJリーグが強くなるっていうわけではもちろんないと思ってるんで。

 ただそれを意識して、自分が実際にヴィッセルに来た時にそれをヴィッセル内だけでも良いから伝える。「もっと近く」「もっと早く」とか「もっと喋って」「もっと伝えて」とかって言うことを伝えてきて実際に変わってる選手だったりとか、感じ取ってくれた選手も実際見てて感じるし。だからそうやって変えていければ良いかなとはやっぱ思ってるんで、こうやって話す機会がすごい嬉しいし。

那須)どっちにも良さは絶対あるしさ。でも、発展するんだったら俺は学ぶ姿勢っていうか、色々聞く耳を持たないといけないし。色々な捉え方があるじゃん。色んな意見だから。発展するんだったら俺は、どちらの経験をした側も学ぶ姿勢でいないといけないし。これはサッカーだけのことじゃなくて、人としてもそうだし。だからそこは高徳と話をしてて、まずはチームを良くしたい。Jリーグ全体ってよりも、チームを良くしてちょっとずつ(全体に)波及していけば良いみたいな。こういう言葉を聞けてね、すごい嬉しいっす。中々体現できる人っていないから。これはすごく貴重だなって。

<書き起こしおわり>