マリノスvs磐田の失点シーンを振り返る(2失点目)
やる気が継続できていたので、2失点目も振り返っていきます(1失点目の記事はこちら)。
2失点目
(58:38~58:43)
セットプレーからのスタート。画像を観るとわかりますが、磐田8人(キッカー含む)に対し、マリノスは11人全員が画像に収まっています。ボックス外にいるのは仲川のみに対し、磐田はボックス外でカウンターの準備をしているのが大記と画像の外にいる大貴、祥平、カミック(GK)。なので、数的な部分だけを考えれば、セットプレーがうまくいかないにしても危険なカウンターは起きにくい状況かと思います。
残念ながらこのセットプレーはマリノスの選手にクリアされて終わります。
(58:43~58:56)
クリアされたボールはボックス外にいた大記のところにこぼれてきます。このボールを大記がキックミスしてしまいます。「枠にいかなくても、前にボールを飛ばしていれば…」と思いたくもなりますが、こういうミスは起きるものです。あえて言うとすれば、一回コントロールできたのではとも思うけど、まぁあえて何かを言うならです。問題はこの後から。
ミスした後のリアクション(マリノスでいえばポジトラ、磐田でいえばネガトラ)が圧倒的にマリノスの方が速い。一本のパスで8人が置き去りにされています。一気に8人が置き去りにされたのはトランジションの問題もそうですが、大記のキックミス後の対応の酷さもあります。大記はミスした責任感からか必死にボールにアタックにいってますが、これは個人的に間違った対応だと思っています。動画で見るとわかりやすいのですが、ボールがマリノスの選手に向かって転がっていること、そして大記のスピードを考えるとボールに触れることができる可能性は低いと私は思います。奪える可能性は0ではないです。しかし、得点が生まれにくいサッカーというスポーツ(さらに磐田は複数点をとるのが難しい)であることを考えると、このプレーはあまりにリスクが高いと思います。大記を擁護するとすれば、磐田はこういう果敢(無謀?)にボールにアタックすることを推奨されているはずです。なので、彼はやるべきことをやった。そしてボールに触れることができなかった。では、次はどうするか?触れるように努力するのです(その考えの是非は個々にお任せします)。
セットプレー時にはカウンターに対して数的有利な状況でしたが、一変2対3という数的不利な状況となってしまいました。選手の質の差を考えても、2人で止めるのは非常に難しいです。となると2人がやるべきことは時間を稼いで味方の戻る時間をつくることです。時間を1秒でもつくれれば状況を変えれるかもしれません。マルコスがボールを受けた場所もディフェンシブサードとミドルサードの間くらい。うまく距離を保ちながら後退して時間を稼いで味方を戻せれば守れる可能性が残されています。
しかし、大貴はマルコスにアタックするという最悪の選択をしてしまいます。100%奪えるならいいのですが、マルコスが特にコントロールミスをしているわけでもなく、奪える状況にあったかというとそうではないと思います。しかも、スライディングをしてしまっているため、2度追いも不可能。なぜまだミドルサードなのにこんな無謀なディフェンスをしてしまったのか。それは先ほど大記のところでも書いた通りです。推奨されているはずなのです。なので、次に大貴がどうするべきなのかは書かなくてもわかりますね?
1対2(GK除く)になってしまったため、あとは祥平とカミックがなんとかしてくれるか、マリノスの選手がミスを起こすことを祈るしかありません。この状況にしてしまった時点で、失点しても文句は言えません。
2失点目については以上となります。
やはり2失点目に関しても「マリノスすげー!!」というよりも「磐田のディフェンス酷いな…」という印象が個人的には強いです。もちろんマリノスのトランジションの速さ、その速さの中でもプレー精度を落とさないといった褒めるべき点はありますが、それでも磐田の対応のまずさは際立っていたと思います。
ただ、今回紹介したようなディフェンス(特に大記と大貴の部分)はJリーグだとそんなに珍しいプレーではないかと思います。自分たちのクラブはそういうプレーはしていないのかと注意深く観てみるのもよいかと思います。
終わり。
3失点目