Jリーグと欧州リーグ

Jリーグが終盤に差し掛かる中、欧州のリーグが開幕しました。

欧州リーグに関しては、今のところWOWOWでリーガ(ソシエダとレアルをメイン)、Abematvでプレミア(アーセナルをメイン)を主に楽しんでいます。

たまに、DAZNリーグアンやプリメイラリーガ(ポルトガル)を見たりもしています。

Jリーグと欧州リーグ(文章中では上記の4つのリーグをまとめていると思ってください)を自然と比較する環境になるわけですが、今シーズンは今までになく欧州リーグを面白いと感じています。

割とJリーグを楽しいと感じている方だったので、個人的には大きな変化です。

レベルの高さが面白さの基準であれば、当然プレミアやリーガなのですが、Jリーグが好きなのです(競技レベルだけが面白さの基準でないのは、フットボールに限らないことですが)。

そんな私が現在欧州リーグの方が面白いとなっています。

その理由は、割とハッキリしていて、選手同士のコンタクトの許容範囲の違いです。

選手同士のコンタクトの許容範囲

Jリーグと欧州リーグを見比べていると、選手同士のコンタクトの許容範囲にかなり違いを感じます(欧州リーグ同士を比較しても違いはありますが、今回は大雑把にJリーグと欧州リーグで考えます)。

「これ、Jリーグだったらファールとられるよなぁ」と思うことが多々あります。

ファールが起きずにプレーが止まる時間が少ないため、目を離す暇がありません。

マンチェスターシティなんかは、ゴール近くのFKやCKでない限り、リスタートがかなり早いので、常に試合が動いている感じです。

簡単にファールをもらえないので、選手はファールのアピールをしている暇もありません。

そんなことをしてプレーを止めていたら、相手にとってはピッチ上に1人死んだプレイヤーが現れるという相手にとってはメリットが、自分たちにとってはデメリットでしかありません。

デブライネがファールじゃないのかと一瞬手を上げて不満を表しながらも、すぐにプレスをかける姿は非常に印象的でした。

コンタクトの許容範囲に関しては、Jリーグの審判だった家本さんもこんなことを語っています

ダニルソン選手のプレーを最初に見た時に、その圧倒的なパワーに衝撃を受けました。もちろん、運動量は豊富ですし、「それ奪えるんだ!」と驚くようなボール奪取やダイナミックなプレーを見せてくれる。

 時折、「やっちゃったな」という場面もありましたが、私とのやりとりでは興奮することもなく、笑みを浮かべながらコミュニケーションが取れる選手でした。

 そんな彼に対して思っていたのは「Jリーグで彼本来のプレーを十分に発揮させてあげることができたのか」という点です。

 彼の激しいプレーはコンタクトプレーの許容度が狭いJリーグでは、すぐに笛を吹かれてしまうものが多かったからです。ですから警告や退場処分を受けることも少なくありませんでした。彼自身も日本以外でプレーしていた頃とはだいぶ違うと話していて、苦しんでいました。

 ただ、それが本当に彼だけの問題なのかと思うわけです。彼のプレークオリティがJリーグの判定基準にマッチしていなかっただけで、正直「本当はもっともっと活躍できたのに」と思っていました。それは本人にとってもJリーグにとってもすごくもったいなかったなと思います。

 この話で言うと、ダニルソン選手に限らず、Jリーグのフィジカルコンタクトがヨーロッパや南米の基準と違って苦しんで、結局本来の力が出せずに離れていく外国人選手がたくさんいることは自覚しています。また、そうした選手がヨーロッパで本来の力を発揮して飛躍しているケースも、事実としてあります。

 そんなパワーのある外国人選手が力を発揮しづらい土壌は、逆に日本人選手が海外のリーグに渡った時に苦しむ要因のひとつだと思います。そういった意味でダニルソン選手から学ぶことはたくさんあったと思っています。

(引用元:元レフェリー・家本政明が忘れられない、規格外の外国人Jリーガー。「いつも楽しそう」「まさにバケモノ」な選手たち

でも、この問題は審判だけなのかといったら、そんなこともないと思っていて、選手や監督(他スタッフ)がもっとタフに戦おうということにパワーを使うよりも、不平不満にパワーを使う姿を度々見かけて、げんなりすることも少なくありません。

そんな私の思いを代弁してくれた、磐田の前監督の伊藤彰さんのコメントを最後に、この文章を締めたいと思います。

今日のゲームではお互いに倒れるシーンが凄く多かったと思います。アクチュアルプレーイングタイムが少なかった中で、もっと効果的にゴールに結び付けていく必要がありました。色々と思うこともありますが、そういうところも含めてフットボールだと思っています。ただ日本のサッカーのためにも、プレーをすることは絶対的に大事だと思うので、僕自身はジュビロ磐田の選手たちには簡単に倒れずに、倒れてもすぐに起き上がってプレーしてほしいと思っていますし、年間を通してそれをやっていきたいと思います。ボールを持ってレフェリーに話しかける、そういう場面もあっても良いと思います。ただそれがずっと続いてはサッカーにはならないので、我々はしっかりとプレーをすることに照準を合わせながらやっていきたいと思います。

(引用元:https://www.jubilo-iwata.co.jp/live/2022/J20220706_2012120590

<おわり>