いばらきサッカーフェスティバル 鹿島vs水戸

TMで非常に苦労している鹿島。 鹿島が明確に変化しなければならいと感じて動き出したシーズンがザーゴが就任した2020年からなので、なんだかんだ丸3年が経過した。 残念ながら、中身が変化しているといは言えない状況である。 鹿島が苦労しているはなんとなくわかる。 なぜなら磐田が似たようなところがあるから。 クラブにおける成功体験と新たに取り組もうとしていることにギャップがあり、なかなか適応できない。 鹿島はどんな試合でも常に勝つことを義務付けており、その勝利に対する貪欲さによって強さを維持してきた。 しかし、そんな強さを支えていたのは、経験ある選手を揃えることで、ピッチ上で柔軟に対応していたことが実は大きかった。 ”フットボールを知っている選手”など表現方法はいろいろとあると思うが、そういった選手が多かったのだ。 鹿島がそういった選手を外から連れてくるというよりも、自前で育てることで、個人としてだけでなく、同じ選手で長くいっしょにプレイすることで連携も高めていった(阿吽の呼吸)。 しかし、現代では優秀な選手は早くしてどんどん主に欧州に旅立ってしまう。 昔であればこれからバリバリと数年戦ってほしいと思うタイミングでいなくなってしまう。 なので、どうしても代謝のサイクルが早くなってしまう。 そうなると、鹿島流の連携が貧弱になってしまう。 貧弱と言っても、5位以内くらいは十分狙える強さはある。 しかし、リーグタイトルは難しい。 マリノスや川崎のように選手が抜けても強さを維持するチームが現れた。 彼らはプレースタイルとして確立したものを作り上げて、強さを磨いた。 鹿島は、カップタイトルは獲れるかもしれないが、リーグタイトルを獲ることはかなり厳しいと感じているはず。 だから、変化のチャレンジをスタートしたわけだ。 しかし、結果を出すことが”鹿島”である。 変化することの難しさを理解しながらも、結果が出ないことにどれくらい許容していいのか、また許容してしまうことで鹿島の強さが低下してしまうのではという怖さもあるのではないかと思う。 そこのバランスに苦労しており、結果が出なくなると監督を変えてしまう。 (フロントが本当にやりたいと思っているフットボールの過程を正当に評価できているのか?という疑問はあるが) 満を持しての岩政監督であったと思う。 しかし、現状うまくいっているとは言い難い。 結果だけでなく、内容が向上しているというポジティブな意見もさほど聞こえてこない。 結局鹿島伝統の442にして、結果を追い求めそうな気がする。 そして、岩政監督ではタイトルは難しいという空気が漂い、ゆっくりとフェイドアウトしていく。 そんな気がする。 <おわり>